添乗中に起こった旅のトラブル【盗難・ロスバゲ・飛行機乗れない編】

皆さんこんにちはー。久々に添乗に関する記事を書きますよー。

添乗員になって早10年。今は冬だけ添乗してますが、以前『添乗員が思うここが変だよ日本人』という記事を書いた時に『団体旅行中て他にどんなトラブルあるのー??』っていう質問頂いたので、今回はそれを記事にしていこうと思います。

実は添乗6年目まで大きなトラブルもなく、平和に添乗していた私。

大変なツアーの話を聞くとゾッとしてたけど、自分のツアーに起こらずホッとしていたのが本音。

でも添乗6年目からトラブルトラブルで、今では少々のことに動じなくなりました。

1年目の時に先輩が『時がたつにつれて心臓が無敵になる』と言ってたのがよく分かる(笑)。

今回は添乗中に起きたトラブルをその後の手続き方法と共に3項目に分けてお届けします。

 

①盗難

今まで色んな盗難、盗難未遂ありました。

パスポート、現金、カメラ、財布、などなど。。。

 

≪取られた都市・国、取られかけた都市・国≫

パリ(フランス)、ロンドン(イギリス)、プラハ(チェコ)、スイス(この時は置き忘れからの盗難)

※もっと色んな場所で被害あった添乗員さんいると思うけど私はこの4カ所。

※散々注意喚起したにも関わらず、パリで28名中4名パスポート取られたということがありました。。(そのうち3人は自ら取り返してくるという強心やったけど笑)

 

≪取られた場所≫

地下鉄、人ごみのなか、観光地、トイレ(に置き忘れ)

 

盗難にあったすること

パスポートの場合:領事館に行って、新規パスポート発行』又は『帰国の為の渡航書』を発行してもらう。

※帰国の為の渡航書はパスポートの紛失・盗難・有効期限切れ等のケースで、緊急に日本に帰らなければいけない場合、日本への直行便または経由地に入国しない便で帰国する人に限り発行されるもの

必要なもの:ポリスレポート(警察に行ってもらう)、自分の証明写真(2枚)スピード写真でOK、帰国の為の渡航書の場合帰りの飛行機のeチケットや日程表。戸籍抄本いるって書いてるけど、この時もちろん持ってなかったから、後日郵送するってことで手続きしてもらったはず。。。

私のお客さんの場合、パリからの直行便だった&帰国まで時間がなかったのでマッハで領事館に行き、2日間で発行してもらい一緒に帰国。

【トロント日本領事館】http://www.toronto.ca.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000007.html

 

 

現金の場合:この現金を取り戻すことは出来ない。海外保険に入っていても現金は対象外になっているはず。

私のお客さんはパリでみんなで移動してるときに現金15万円を盗難にあいショックを隠し切れない様子でした。。。

 

カメラ:海外保険に入っている場合、警察に行ってポリスレポートをもらい保険会社に連絡。カメラはどうにかなってもデータが戻ってこないのが残念。。。

よく狙われる。。。海外行くと『日本人は首からカメラぶら下げてるからすぐ日本人って分かる~』と言われる。でも取られない一番の方法。

 

財布:クレジットカードが入っている場合は電話して使用を止める。海外保険に入っている場合はポリスレポートをもらいに行く。

 

取られてからの方がやること多い。。。皆さん盗難には十分気を付けて下さいねー

 

②ロスバゲ

ロスバゲとはロストバゲージの略。

現地の空港についてターンテーブルで『荷物出てこない』時のことを言います。

私のトラブルの始まりは6年目のこのロスバゲ事件から始まりました。

それもまたロシアのモスクワから、リトアニアの首都ヴィリニュスに行くという稀な行程の時。

短い飛行時間の便やし、直行やし、お客さんも比較的少ない団体旅行やし、一緒にチェクインしたしでロスバゲするなんて全く考えてなかった私。

その時初めてリトアニアに行くということでど緊張しとった時。

何でこんなとこでなくなるんやーーーー。。。

でも良かったのはリトアニアの空港が比較的小さい飛行場やったってこと。

このロスバゲしたお客さん、添乗員に迷惑かけないようにって自分でカウンターに行って何とかしようとしてくれたんやけど、限界を感じたらしく自分での処理を断念。

 

『添乗員さーん!!』とややキレ気味で呼ばれ、初めてロスバゲ対応。

 

なぜお客さんが怒ってたのかというと。。。

 

『この人一切謝りもせず、悪びれたようすもなく、タンタンと作業してて腹立つ』

 

と言ってたなーお客さん。

そりゃそうね、ただでさへ荷物出てこんくてイライラしてんのにこの対応。。。

 

でも皆さんに知ってて欲しい。

ロスバゲはこの人のせいではないことと、日本みたいな『申し訳ありません。。。』から始まる対応が海外にはないことを。。。

 

お客さんからすると

『ロスバゲはお前のせいじゃないけど、お前の会社が私に迷惑かけたんやからその会社で働いてるお前が謝らんかい』ってね。

 

それもよく分かるけど、タンタンと仕事してもらう他ないから、怒りを静めましょう。

 

ロスバゲになったらすること

出てこないものは仕方がない。

次は航空会社のカウンターに行って、①今自分の荷物がどこにあるのか②いつこの空港に来るのか③届けてくれる場所の提示のこの3点を確認しましょう。

必要なもの:クレームタグ(荷物預けた時にもらった半券)、自分の滞在先の住所・電話番号が分かるもの

ターンテーブルの近くに、自分が利用した航空会社のカウンターが必ずあるので、そこで上記の3点を確認。

通常航空会社が自分のスーツケースを滞在先まで配送してくれます。

宿泊するホテルや滞在先、日にち、電話番号は必ず伝えましょう。

 

私のお客さんのスーツケースは2日後にホテルに届きました♡



③飛行機飛ばない・乗れない・乗り継げない

飛行機飛ばない(往路)

1番最悪なんが、ツアー初日に日本からの便が飛ばないこと。

空港に行く前に予め分かってて航空会社が別の飛行機に振り替えてくれているならまだマシ。

うちの場合、南米に行くツアーで、元々のコースが今までに経験した中で一番行程がキツイコース。

その初日の便が飛行機乗ってから永遠待たされた後、4時間後に飛行機から降ろされ、ゲート前でさらに3時間待った後ようやくキャンセル決定に。。。

キャンセルにならない限り、旅行会社も動けず。。。

結局ブラジルのビザ代以外全額返金して帰ってもらうか、強行なスケジュールでも行ってもらうかをその場でお客さんに決めてもらわないといけないことに。。。

 

私は1人でも行きたい人がいると、行かなければいけない。

 

お客さんは知らないけど、こんなにキツイコースがさらに1日短くなるなんて想像を絶する行程。。

 

願わくば全員キャンセルを願う。。。

 

けどそんなはずなく28名中、9組のご夫婦18名がその場でキャンセルされ、残ったのは10名。

 

全員女性のさらにキャラの濃すぎる10名。

 

こんなに辛い仕事はもう御免だと思うぐらいキツイ仕事でしたー。その後しばらく南米がトラウマに。。。

 

飛行機飛ばない(復路)

飛行機が飛ばない理由に悪天候、機材故障、到着便遅れなど理由はさまざま。

この理由で飛行機が飛ばなかった、天候が悪く飛行機が遅れ、乗り継ぎ便に乗れなかったという経験があります。

 

でも1度だけとんでもない理由で飛行機が飛びませんでした。

 

アメリカ・ロサンゼルスから日本に帰る便。

 

飛行機に全員搭乗し、離陸を待つ。

 

時間が経っても離陸しない。。。

 

2時間ほど待たされた後、全員降ろされました。

 

最初は『機材の不具合で。。。』と言っていた係員も、対応に疲れたのか本音が。。。

 

『ホントは機材の不具合じゃなくて、12時間も乗る飛行機のトイレにオムツ流した人がいて、使えなくなったのが理由なの!!こっちも迷惑してんだよ!!』

 

とイライラ係員のストレスもピークに。

 

そりゃそうだわ。機材故障ということは、乗客全員の宿泊費や夕食代は航空会社が支払わなければならないから大損害。。

 

長時間の飛行機の場合1つでもトイレが壊れていたら、しかも離陸前にそれが分かっていたら、乗せられないらしい。

 

私にも迷惑な話。

その後、翌日への振り替え便確保とお客さんのホテルを確保するのに3時間。

全員同じホテルには泊まれず、6名、12名、2名(一人のお客さんと私)に分かれることに。。。

さらにうちとその1人のお客さんは空港から40分も離れたホテル。

他のお客さんを見送った後、1人のお客さんとホテルへ。

そしてホテルに到着する頃に携帯電話が鳴る。

出るのも恐ろしい電話に出るとお客さんから。。。

ホテルに着いたは良いけど、『あなたたちの予約は入ってないよ』と言われたそうな。。。

そしてまた40分引き返し、ホテルに着いたけど満室で1室も空いてないという。。。

結局また別のホテルの予約取ったり、移動したりするのに2時間。

全部終わってまた自分のホテルに帰るのに40分。。

とんだ長い1日となりました。。。

 

2度と経験したくない飛行機乗れないトラブル。

 

機材故障で飛行機が飛ばない時にすること

飛ばないと決まった飛行機に対してゴネるのは時間の無駄。

とにかくあれこれする手続きには時間がかかる。

空港手続きカウンターに出来るだけ早く並ぶのがベター。

そこで振り替え便の手続きと、翌日便になるなら、宿泊ホテルと夕食の手続きも一緒にしてもらいましょう。

 

飛行機に乗れない

これはロンドンからブリティッシュエアウェイズで日本に帰国する時。

使用する機材が予定してたものより小さくなった為、座席数が足りず乗れませんでした。

32名中私を含む5名。。。

この時心強い現地ガイドさんが付いてくれていたので、今までで最速の手続き時間で済んだ奇跡の対応。

 

 

これ読むと添乗員なんて絶対やりたくない。と言われそうですが、毎回起こるわけではなくここ5年で起こったことを記事にしとります。

トラブルから学ぶことも多く、どんどん無敵になっていきますよー笑。

 

他にもこんなトラブルありましたーって方いたら教えて下さい。

 

そしてこんな時どうすればいいのーって質問あったら是非聞いてくださいなー♪

 

旅にトラブルは付きものですが、無いにこしたことはない。

でも起きてしまったことに焦らず対応するのもこの仕事。

どーんと構えていられるようになりたい私です。




 

 

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